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“ニッポンの風景”は景観を勉強するに最適な入門書ではないかと [本]

先日実施したまちなかウォークのときもそうでしたが、
休日は“みらい”の図書館であれやこれやと調べごとをすることも多くて、
そうして立ち寄ったある日、ふと一冊の本が目に留まったので中身をパラパラと立ち読み。
数分後には貸し出し手続きをして借り、今日返却してきたばかりなのですが。

「ニッポンの風景」 著:島田アツヒト

数年前にすでに発刊されていたようですが、知らなかったのは不覚。
大学のゼミで使っていそうな小難しいテキスト本ではなく、
ジャンルでいえばいわゆるひとつの“絵本”なわけで。

一本の大きな木と、その周辺の風景を
百年以上の長い歳月をかけて定点観測した展開になっていて、
人間社会が存在しなかった場所に村社会が誕生し、
やがて大きな都市へと発展していく様子が表現されたその手法がとてもユニーク。

“日本の景観は変化することを前提に考える”という点がまさに描かれている通りで、
そんな変化の中で自分たちが大切にしてゆかなければいけないものってなんなのか、
それを考え、感じさせてくれる良書ではないかと。

そこに描かれている主人公(主木公?)の大木は
大阪の住吉神社に実在する千年楠がモデルになっているそうで。
ただし本のなかで楠の気持ちはなにも語られていません。
この大きな大木はドラスティックに変化していく風景をどのように感じているのか。。。

景観まちづくりを考えるうえでも面白い参考書だと思います。

島田 アツヒト
あすなろ書房
発売日:2004-11


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