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屋敷林フォーラム2014、無事終了 [イベント]

昨日開催された、屋敷林フォーラム2014。
安曇野市穂高の碌山公園研成ホールにて、
先週までの大雪の影響がまだあちこちに残るなか、
それでも60数名の来場者を迎えることができました。

前半は信州大学副学長の笹本正治教授の屋敷林に関する基調講演、
そして後半は市内の“緑”に直接間接に携わる方々による、
身近にできる緑化についてのパネルディスカッション。

細かな内容はさておき、いろいろ考えさせられる点はありましたね。
市内各所で展開されている宅地分譲開発。
0.3ヘクタールを超える開発行為には全体面積の3%を緑地として
整備しなくてはいけないと法令で定めがあり、実際に開発業者をこれを設置して
宅地分譲を行っています。
が、実態としては開発緑地は規定どおり設けたものの、
その後の管理がなされておらず、雑草が生え放題であったり
ゴミがちらかったりと、生活環境面でかならずしもよい状況になっていない
場所も少なからず存在しています。
そんななか、分譲業者と入居住民全体で協定を結んで
緑地の整備活用などに効果を上げている例などが発表されましたが、
ディスカッションでは開発緑地の活用推進について行政がもっと積極的に
業者や住民に働きかける必要などが語られていました。

また戸建住宅新築後の緑化が進んでおらず、家屋が剥き出しで
味気ない宅地が各所で見られる点なども指摘あり。
これは計画検討段階から建築工事費に相当の比重が置かれて
外構工事=庭の緑化などについて除外されることが多く、
その後の経済的理由なども手伝って緑化が進まないという流れが主な要因です。
ただ経済的理由だけでなく、新築入居して後回しにしてしまうと
信州弁でいうところ“ずく”がなくなって緑化に気が向かないでいることもあるかと思います。
たしかに庭を作ればその後も手がかかります。
かくいう自分も庭先の管理がちゃんと出来ているかと聞かれれば「・・・」で。(アセ)
行政ばかりに頼るのもおかしな話ですが、緑化を進めるためのきっかけづくり、
例えば新築入居祝いに緑樹をプレゼントするなどの誘導策があれば面白いですね。
実際、そうした計画を実行している自治体はけっこうあるようですし。
また、庭の造り方をよく知らないという若い人も少なくないなか、
アドバイスをしてもらえる専門家の窓口などもあればよいのかなと考えたりもします。

ディスカッションでは基調講演者の笹本教授から
「安曇野市がどういう緑を作りたいのか、市のビジョンが必要」
という指摘がありました。
また屋敷林を含む緑の環境を今後の高齢化と人口減少の流れの中で維持し続けるには
「緑化税の導入も考えるべき」「緑化整備のボランティア活動が重要」などの提言も。

自分はプロジェクター操作担当で気が休まらなかったのもありますが、
3時間超のフォーラムで途中飽きることなく終えられる充実感がありました。
が、いちばん充実していたのはその後のスタッフ懇親会でしたかね(^^)
とくに笹本教授の間口の広い見識とユニークな語り内容。
失礼ながら、とかく大学の先生は私的には退屈な弁論の方々が多い印象なのですが、
笹本教授の軽妙でありながら含蓄ある言葉はとてもいい勉強になります。
またいろいろな機会で一緒できることがあればと思いました。
とくに鋳物師や鐘の音色などといった研究テーマもある氏であり、
火の見櫓の点で話が嵌ってしまったのは、私的にこの日一番の収穫でありました(^^)v

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