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道祖神のシンポジウムに行ってみた [イベント]

昨日、安曇野市の交流学習センター“きぼう”にて
道祖神に関するシンポジウムが開催されまして、
まちづくりの仲間がパネリストとして参加することもあり、
ちょっと時間をつくって聴講してきました。

「道祖神が拓く安曇野の未来」」というタイトル。
じつは9月に市内で道祖神展というイベントが開催されており、
そのプログラムのひとつとしてこのシンポジウムがあったのですが、
開催当日が運悪くあの超大型台風が直撃したためやむなく中止。
今回、なんとか年内の再開催へこぎつけたという次第。

で、内容ですが。。。

基調講演が國學院大學名誉教授の倉石忠彦氏。
「安曇野と道祖神信仰」というテーマで、主に道祖神の歴史について解説。
90分間を超える講義は少々聴き疲れもありましたが、
まあ道祖神好き、歴史好きの人にとっては楽しかったのではないでしょうか。

その後、パネルディスカッションに入ったのですが、
プロジェクター(パソコン?)の不具合があったり、あれやこれやで時間が短くなり、
各パネラーの発表をするとあまり時間も残っておらず、
各氏にテーマに沿ったなかでひと言ずつコメントを出してもらったところで終了。
ディスカッションにもならず、メインテーマの壮大さの割には
ぶっちゃけまったく物足りなさだけが残りました。

こういうシンポジウムは自分も運営側の経験がありますが、
進行と内容のサジ加減がけっこう難しくて、なかなかテーマに沿う形で
充実した内容とするのは素人進行では大変なところがあります。
理想からすればMCはその筋の専門家に任せられればいいと思うのですが、
外部の人間を雇えるほど予算があるわけでもないでしょうし、難しいですね。

少なくとも進行役には専任の人間を置くのがセオリーなわけで、
その意味で司会に道祖神研究家の石田益雄氏を置いたのも、
あえて言わせてもらえばミスキャストではなかったかと。
石田氏とは自分も私的に懇意にさせて頂いて、人柄も見識も尊敬できる方で
道祖神に対する研究成果や愛情は安曇野でも屈指の人物ですが、
であればこそ司会ではなくパネリストのひとりとして、
氏の見解を存分に披露してもらいたかったところです。
主催側の実行委員長という立場だからということかもしれませんが、
やはり司会は調整役に専念できる人物を置くべきでしょう。
氏もその点を気にされてか、ご自身の意見発表がしづらそうでした。

せめてもの救い(?)は、後半部分のパネリストからの発表内容と
最後に出されたコメントでしょうか。
この類のシンポジウムとなると、とかく歴史の考察や
重箱の隅を突くような細かな質疑応答に終始することが多いのですが、
(実際、前半の講演や参加者からの一般質問の内容はまさにそれでしたが)
日常行われている道祖神に所縁のあるまちづくりの実績紹介や
学校学習との関連性など、身近な生活シーンでの道祖神の関わり方を
考えさせられる中身が少しは出されたかなと思います。

もっとも、歴史好きで未来ではなく過去にばかり目を向けがちな“道祖神マニア”にとって、
こうした未来への提言がどれほど響いたか、疑わしいものがありますが。

安曇野にあって道祖神はごく普通に日常生活に溶け込んだ、当たり前の風景。
であればこそ、あまり難しく考えすぎず、気軽に付き合える存在として
地域のまちづくりに活かしてゆければいいと思い参加した昨日でしたが、
運営面でのある意味勉強のほうが多かった印象なのがなんともはや、、、でした。

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